LED交換不可とは? 照明交換できる・できないの基礎知識
最近では蛍光灯や白熱球に替わり、LED照明がオフィスや家庭でも使用されるようになってきました。
しかし、LED照明への交換をしようと思っても、サイズや規格がよく分からず、何を選んだら良いのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば、LED照明には「LED交換不可」や「LED交換可能」という表記がありますが、この2種類の違いはどのようなものなのでしょうか。
今回は、LED照明の種類をはじめ、LED照明の基礎知識について解説していきます。
目次
LED照明には交換できるタイプ・できないタイプがある
LED照明には「交換不可」なタイプと「交換可能」なタイプの2種類があり、それぞれの特徴には以下の違いがあります。
自分で交換できる「交換可能」タイプ
「交換可能」なLEDには以下のようなものがあります。
・LEDランプタイプ
白熱灯・蛍光灯などと同じ口金に対応した電球タイプのLED。
・直管LEDタイプ
FL蛍光灯タイプの直管形LED。
L型ピン口金は蛍光灯の口金と互換性がないようにできており、誤って挿入した際のランプの落下や感電などを防ぐことができます。
器具ごと取替える「交換不可」タイプ
「交換不可」のLEDには以下のようなものがあります。
・COBタイプ
LED素子(チップ)を直接基板に配すること[Chip On Board]の頭文字をとって、COBと呼ばれています。COB一粒で白熱灯40W〜100W相当の明るさが得られます。
・LEDモジュールタイプ
LEDパッケージ複数粒タイプ。長形・丸形など、照明器具の形に合わせた配置が可能です。
照明器具にLEDが組み込まれている一体型のもの、器具内部にLEDが組み込まれているCOBタイプ・モジュールタイプは光源のみを交換することができません。交換する場合は器具ごとの交換となります。
交換可能なLED照明・電球の取り換え方法
交換可能なLED照明・電球の取り換え方法について解説します。
LED専用照明器具の交換方法
引っ掛けシーリング式のLED照明であれば、一般的な電球や蛍光灯の照明と同様に、照明器具を外してアダプターを新しいものに交換すればOKです。シーリングライトの本体を「カチッ」と音がするまで押し上げ、電源コードを接続すれば取り付け完了です。
ただし、天井や壁に直接取り付けられているタイプや、調光機能付きのスイッチが使われている場合は、電気配線の工事が必要になるため、必ず電気工事士に依頼しましょう。また、製品によって明るさや見え方が変わることがあります。
特にパイロットランプ付きのスイッチはLEDと相性が悪く、スイッチを切っても照明が点いたり、点滅したりすることがあるため、対応した器具を選ぶことが大切です。なお、LEDランプと照明器具が一体になっている製品は、LEDの寿命が来たら器具ごと交換が必要になります。
電球用・蛍光灯用の照明器具を交換する方法
天井に引っ掛けシーリングやローゼットが設置されていれば、シーリングライトなどの照明器具は比較的簡単に交換できます。まず、作業を始める前に必ずブレーカーを切ってください。通電したままの作業は感電のリスクがあるため非常に危険です。
次に、照明器具を取り外します。器具によって外し方は異なりますが、本体に説明が書かれていることが多いので確認しましょう。高い場所での作業になるため、脚立を使う場合は安全に注意してください。
照明器具を取り外した後、アダプター(引っ掛けシーリングやローゼット)を外します。通常はひねるだけで外せます。新しいアダプターの取り付けは、外した手順の逆を行えばOKです。その後、照明本体をアダプターに差し込み、「カチッ」と音がしてロックされるまで押し上げます。固定用のロックがある場合は、説明通りにセットします。
最後に、アダプターから出ている電源コードを照明器具のコネクタに接続すれば交換完了です。ただし、照明が天井に直接取り付けられているタイプは自分では交換できないため、この場合は電気工事士に依頼しましょう。
蛍光灯からLEDに交換する方法
電球や蛍光灯をLEDに交換する場合、規格やサイズが合った製品を選び、正しい手順で取り付ければ、簡単に作業を終えられることが多く、見た目は多少変わるものの、電気代の節約につながることがあります。
ただし、照明器具の種類によっては安定器の改修が必要なケースも少なくありません。特に、蛍光灯器具をLED化した際、劣化した安定器をそのまま使用したり、絶縁処理が不十分だったりすると、温度が異常に上がり、火災につながる重大な事故が発生する危険性があります。このため、一般社団法人「日本照明工業会」では、器具ごとの交換を推奨しています。
最近ではそのまま取り付け可能なLEDランプが数多く流通していますが、規格や仕様を十分に確認せず交換してしまうと、発煙や発火のリスクがあります。交換の際は、必ず注意を払いましょう。
LED交換不可とLED交換可能どちらがおすすめ?
LED照明を設置するとき、LED交換不可とLED交換可能のどちらのタイプを選べば良いのでしょうか。ここでは、LED交換不可タイプとLED交換可能タイプのメリット・デメリットや特徴についてご説明します。
LED照明の交換ができるタイプのメリット・デメリット
LED交換可能タイプは白熱灯や蛍光灯のように、電球が切れた際、自分で電球を交換することができます。電球が切れた場合、同じ型の電球を購入して交換するだけで使用できるため、手間が少なくて済むのが特徴です。
また、電球を変えるだけで簡単に光色を変えることができるというメリットもあります。
デメリットとしては、照明器具本体の価格が高めという点があり、購入時にはコストがかかることがあります。
また、LED交換可能タイプのダウンライトには調光調色やセンサー式の種類がほとんど無いなど、選べる種類が限られるというデメリットもあります。
LED照明の交換ができないタイプのメリット・デメリット
LED交換不可タイプは価格や安く、種類が豊富というメリットがあります。
一方で、交換不可タイプは照明器具と電球が一体化しているため、照明器具ごと取り替える必要があることがあります。照明を交換する際は、電気工事士の資格を持つ専門業者に交換を依頼しなければなりません。照明器具ごと交換するため交換時の費用は高くなりますが、実は最近はこちらのタイプが主流となってきています。
「交換不可」タイプが主流な理由とは?
照明器具と電球が一体になった交換不可タイプが主流になってきている理由は、LEDの寿命と関わりがあります。
一般的な照明器具の寿命は「約10年」ですが、LEDの寿命もほぼ同じとなります。つまり器具と電球いずれも交換する手間が一度で済むことになりますので、長期的に見た場合、経済的と言えるのかも知れません。また、経年劣化による照明器具自体の破損の可能性もあります。年数が経ち壊れる前に、照明器具すべてを交換した方がメンテナンスの面でもコストを抑える事ができます。
長寿命なLED照明の点灯時間
LED照明の特徴として、従来の照明器具と比べ長寿命であるという特徴があります。
・LEDの寿命 40,000時間
※注 : 初期の明るさから70%になるまでの時間です。
LED照明のモデルによって異なる場合があります。
このLEDの寿命40,000時間とは、どれくらいの長さなのでしょう?
例えば1日10時間点灯した場合、寿命は約10年という計算になります。
先ほどお伝えしたように、照明器具そのものの寿命は8〜10年ですので、LED光源のみを取り替える必要がありません。
このようにLED交換不可の表記とは、「照明自体を取り替える必要がない器具」である事が分かります。従来の蛍光灯と比べ、寿命が長いLEDならではの表記と言えます。
LED照明への切り替えは専門家に任せるのも一つの手
照明器具の交換作業について、特に以下のような場合は、無理をせず専門業者に依頼するのが安心です。
- 作業に不安がある
- 作業内容がよくわからない
- LED化を検討している
照明の取り替えは高所での作業になることが多く、バランスを崩すと転倒やケガの恐れがあります。また、家庭用の電気製品は気軽に扱える反面、電源周りの危険性が見えづらく、感電のリスクもあります。
少しでも「大丈夫かな?」と感じた時点で、自力での作業は避けた方が安全です。特にLED化などで仕様が異なる場合や、不明点がある場合は、プロに相談しましょう。
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まとめ
今回は、LED交換不可とは?LED照明の基礎知識について解説しました。
LED交換不可とは、寿命の長いLED照明の特性を活かした器具ごと交換するタイプです。
LEDの省エネで長寿命というメリットを活かした種類であることをご説明しました。
現在は、LED交換不可タイプの照明が主流になっており、購入価格も安価で多くのデザインや種類から選ぶことができるようになっています。
一方で、LED交換可能タイプは電球のみを交換できるメリットがあります。LED電球は、温かみのある色合いから、鮮やかで明るい青に近い色まで、「光色の幅が大きい」特徴があります。用途やライフスタイルの変化により色合いを変えたくなることもあるかもしれません。そのような場合、交換型なら好みの光色の電球を変えるだけで手軽に雰囲気を変えられます。
LEDの普及により一体型のダウンライトのメリットが大きくなっていますが、もし使用開始後に別の電球も使う可能性がある場合は、交換型を選択するのがおすすめです。
今回ご紹介しましたLEDの特徴を参考に、従来の照明から交換されてみることをおすすめします。LED照明の導入をお考えの方は、ミラノインテリアに是非ご相談下さい。